株式会社タダノは、超大型トラック架装用の新モデル：カーゴクレーン「Zest（ゼスト） ZE600／ZE580シリーズ」を12月19日より発売開始した。

2008年2月：中型トラック架装用、2009年5月：小型トラック架装用、2010年9月：大型トラック架装用の同シリーズに引き続くもの。

＜製品概要＞

1．製品名：
超大型トラック架装用カーゴクレーン
Zest（ゼスト）シリーズプライム・エコ仕様：ZE600
Zest（ゼスト）シリーズ：ZE580　　　　　　　

2．性　能：
・吊り上げ荷重
ZE600：4.9トン
ZE580：2.95トン　


3．開発コンセプト
カーゴクレーン「Zest」シリーズの第4弾となる本製品は、これまでの「高品質」のコンセプトに加え、さらにクレーン作業における環境への配慮と、安全作業に特化した製品開発を進めてきた。
特に環境対応技術の開発として、積載形トラッククレーン初の「アイドリング・ストップ」機能を実現。クレーンの現場作業時間のうち、約65％を占める非操作時間（同社調べ）においても、非常に効果的な環境対応を実現したという。

4．主な特長
(1)トラッククレーン初「アイドリング・ストップ」機能を実現
（プライム・エコ仕様のオプション選択）
アイドリング・ストップ機能を新搭載。これはクレーンが非操作状態に入ってから、予め設定した時間（1分、3分、10分）を経過すると、エンジンが自動的に停止するシステムで、CO2排出量及び燃料消費量を最大約40％抑えることができる。さらにエンジンの再始動も手元のラジコンから可能。

(2)「プライム・エコ」は、安全装置も標準装備
「プライム・エコ」仕様は、安全監視装置も装備。クレーンに搭載された「Ａ.Ｍ.Ｌ.（過負荷防止装置）」が、クレーンの作動状況や、吊り上げ荷重情報を常に監視し、さらに性能限界領域に近づくと警報を発し、ブームの損傷や、クレーンの転倒を未然に防止する。
また「液晶デジタルラジコン」には、常に吊り荷の実荷重や、クレーンへの負荷率の情報が液晶表示されるため、手元で安全を監視しながら作業を行うことが可能。
このほかブームの上限高さを制限する「ブーム高さ制限装置」など、「プライム・エコ」仕様には、安全に作業効率を高める装備が搭載。［ZE580の場合は、A.M.L.（過負荷防止装置）がB.M.L.（過負荷制限装置）になる］

(3)サイレントエコ・ツインポンプを採用
2つの油圧ポンプをさらに大容量化することで、クレーン操作時のエンジン最高回転数を制限して、クラス最大の低排ガス化、低燃費化、低騒音化をはかった。CO2排出量及び燃料消費量は、最大約18％（前モデルとの比較）抑えることが可能。

(4)新７角形ブームを採用
超大型トラック架装用カーゴクレーンでは、新採用となる1枚板構造の7角形ブームを採用。従来の箱形から断面の角数を増やすことで、ブーム剛性が向上し、横タワミにも優れているという。さらに長さ検出器や、コード類も内蔵。

主要諸元などの詳細は、タダノホームページへ