いすゞ自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長COO:南真介、以下「いすゞ」)は、大型トラック「ギガ」(6UZ1型エンジン搭載車※1)を改良し、10月29日より販売を開始した。
車輪脱落事故撲滅を目指し、国内で初めて車輪脱落予兆検知システムを全車標準搭載。さらに、将来の自動運転技術の実用化を目指し各種安全支援機能を拡充、事故の予防・抑制を図った。また、新たに「架装コネクテッドサービス」を開始し、車両と架装物トータルの稼働状況を遠隔で把握可能になった。加えて、スマートさとダイナミックさを両立した新キャブデザインを採用した。
※1ギガトラクタ(GH11/GH13エンジン搭載車)除く
主な特長は以下の通り。
【エクステリアデザインの変更】
「THE ULTIMATE(究極の/最高の)」をテーマとし、フラッグシップにふさわしい存在感を追求。スマートさとダイナミックさを両立している。ブランドアイデンティティ「ワールドクロスフロー」をグリルに採用し、小型トラック「エルフ」、中型トラック「フォワード」とのファミリー性を持たせた。
【安全・運転支援機能の進化】
1.車輪脱落予兆検知システムを全車に標準装備
大型車の車輪脱落事故が年々増加している現状を受けて、国内の商用車として初めて、車輪脱落予兆検知システムを標準装備した。ホイールナットの緩みが発生した時の異常を検知※し、車輪脱落の予兆の段階で警告表示とブザーでドライバーへ注意を促すことで、車輪脱落事故の予防に貢献する。
※検知対象:後軸タイヤのみ
2.右左折時の歩行者検知に対応したプリクラッシュブレーキ(PCB)を全車に標準装備
交差点の右左折時、対向歩行者に対し、衝突の危険性が高まった場合には、PCBが作動して衝突回避を支援、もしくは衝突被害を軽減する。※
※作動条件…ウィンカー作動時、検知対象:歩行者、検知対象速度:約5km/h以上、自車速度:約5〜20km/h。対象者がセンサーの検知範囲に捉えられていない場合や、検知対象の姿勢などによっては作動しないことがある。
3.左折巻き込みブレーキ機能を全車に標準装備
交差点の左折時、車両左側方の順行自転車に対し、巻き込みの危険性が高まった場合には、ブレーキが作動し、衝突被害を軽減する。※
※作動条件…ウィンカー作動時、検知対象:順行自転車、検知対象速度:約8〜20km/h以上、自車速度:約5〜20km/h対象者がセンサーの検知範囲に捉えられていない場合や、検知対象の姿勢などによっては作動しないことがある。
4.レーンキープアシスト(LKA)に側方衝突抑制機能を新搭載
車線変更時、隣接車線を走行する車両に対し、衝突の危険性が高まった場合には、LKAが作動し、車線内側に車両を戻すことで、衝突回避を支援する※
なお、本機能はLKA選択車に搭載され、完成車「Gカーゴ」では全車標準装備となる。
※作動条件…ウィンカー作動時および自車が白線に近づく場合、検知対象:バイク・自動車、検知対象速度:約25〜120km/h以上、自車速度:約60〜90km/h
【コネクテッド機能の拡充】
・国内初の架装コネクテッドサービスを開始
(菱重コールドチェーン製「Gカーゴクール」および「Gカーゴクールウイング」に標準展開※)車両(エンジン・シャシなど)に加えて架装エリアまで含めた車両トータルでのコンディションを把握できるコネクテッドサービスを、国内で初めて展開する。商用車テレマティクス「MIMAMORI(みまもり)」および稼働サポート「PREISM(プレイズム)」に用いているコネクテッド技術を活用し、車両と架装物の制御情報を、情報端末を通じて商用車情報基盤「GATEX(ゲーテックス)」に送信。さらに、これらの情報を架装メーカー側のサーバーとAPI連携し、車両だけでなく冷凍機などの架装物の稼働状況やコンディションもユーザーの専用WEB画面で把握できるようになることで、より迅速な対応を可能とし、ダウンタイム(車両や荷物が停滞する時間)の最小化に繋がる。
※ほか、菱重コールドチェーン製直結式冷凍機を搭載するすべての車両にオプション装着可。ほか、順次展開拡大予定
【完成車ラインアップの拡充】
1.「Gカーゴ」車両総重量(GVW)25トン低床3軸車に省エネパッケージ(日本トレクス製)を新規設定
「Gカーゴ」省エネパッケージは、独自設計のサイドスカートやリヤフラップによりすぐれた空力性能を発揮し、燃費改善に貢献。高積載と高容積を両立するGVW25トン低床3軸車との組み合わせで、さらなる輸送効率の向上を実現した。
2.高容積ウイング完成車(トランテックス製)を新規設定
独自のボディ構造により内法高2,680mmを確保した高容積タイプのウイング車を、完成車として新規展開した。