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佐川、集配車両に新型ハイブリッドボデー採用

2011年12月8日(木)


ハイブリッドボディ搭載車両(佐川急便仕様)
佐川急便株式会社は全国で稼働する小型集配車両のボディについて、グループの車両整備・新車販売・ボディ製造販売事業を展開するSGモータース株式会社が開発した新型ハイブリッドボディを新たに採用し、今後順次導入する。

現状、佐川急便で稼働する集配車両(軽四自動車を除く)は全国で約20,000台以上におよび、その内約70%を占める小型集配車には、SGモータースが自社で開発し製造するECOボディ(カップ麺容器の製造過程で発生する廃材を利用したリサイクル樹脂素材を使用し、木材使用を大幅に削減したボディ)が搭載されている。

このECOボディは、グリーン購入大賞優秀賞を受賞するなど環境に配慮し、庫内温度上昇を抑えたボディだが、輸送形態の多様化により庫内への各種オプション取り付け加工などが容易に行えないことから、SGモータースでは次世代ボディの開発を進めていた。

そしてこのたび従来工法のポスト構造(SGパネルバン=骨組みとして柱(ポスト)を配置し、その上に外販パネルを取り付ける構造。それに対しECOボディはモノコック構造であり、柱を用いずパネル全体が柱としての機能を有する構造)とECOボディのメリットを融合した新型ボディとして、ハイブリッドボディが完成した。

ハイブリッドボディは軽量化を実現することで積載重量の向上および低燃費化に貢献し、またドライバーの作業環境の改善、顧客に合わせた車両改造に対し柔軟に対応することが可能となり、輸送効率の向上並びに温度管理を含めた輸送品質の向上を図ることができるという。

SGモータースでは今回のハイブリッドボディ開発によって、自社ボディ製造のラインナップが一層充実したことで、グループ以外のユーザーに対し引き続き積極的にボディ販売を展開していく考え。

<ハイブリッドボディの特長(同社発表による)>
■従来工法のポスト構造(SGパネルバン)とECOボディの融合により実現

◇特長1:重量
ECOボディと比較し14%のボディ軽量化を実現(SGモータース自社比)し、積載効率の向上、燃費の向上に貢献

◇特長2:断熱性
外板にアルミ樹脂積層パネル(低発泡ポリエチレンを心材として両面をカラーアルミ材で挟み込んだ複合板
)を採用しECOパネルで得た温度管理に追従するレベルを確保

◇特長3:修理性
パネル構造を簡素化しメンテナンス性の向上が図れ、外部作業によるパネル交換も可能

◇特長4:耐スリ傷性
アルミ樹脂積層パネルの採用により、従来のパネルよりも表面硬度を確保(鉛筆硬度2Hの表面硬度)

◇特長5:リサイクル性
ボディ全体のリサイクル率は85%を実現

◇特長6:オプション対応
ポスト構造により、パネル面に対するオプション(部品)の取り付けが容易になり、装着後の耐久性・強度面も確保
※オプション部品:ラッシングレールやサイドスライドドア等

◇特長7:外板色
従来は塗装シルバー色のみの仕様から、ホワイト色とアルミ色(素材色)が追加され、3色からエントリーが可能となり、業種・デザインに応じた外装加工が容易