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いすゞ「4トン フォワード」886台リコール・出荷停止へ

2011年6月8日(水)

 いすゞ自動車株式会社の「フォワード 積載量4トン」について、排出ガス規制の適合試験では正常であったものの、実走行時等にはNOxを基準の3倍以上排出されていたことが、6月3日東京都環境科学研究所の調査で分かった。

 同研究所の調査によると、時速60キロメートルで200秒以上走行したあたりから車載コンピューターが作動、基準を大幅に超えた400ppm以上(基準は約120ppm)のNoxが排出されたという。
 これを受け、東京都は国土交通省に対して、道路運送車両法違反で通報し、以下の対応を進めると発表した。
1.いすゞ自動車(株)には、リコールなどユーザーに対する速やかな措置を求める。
2.国に対して、排出ガス規制では明文化されていない「無効化機能」の禁止について、規定の整備を速やかに求める。
3.東京都環境確保条例第35条の低公害・低燃費車の規定を整備し、「無効化機能」が付加された自動車の除外を規定する。

 対象となるのは2010年6月17日〜2011年5月28日に製作されたフォワード計4形式886台(あくまでも製作時期であり、購入時期とは異なる)。いすゞ自動車は同日、国土交通省にリコールを届け出た。同社では意図的なものではないとしている。この不具合に関係する事故の届出は現在までに出されていない。

◆対象車輌(すべてフォワード)計4型式
・ (型式)SKG-FRR90S2 
  (車台番号)FRR90-7020034〜FRR90-7025825
  (製作時期)平成22年6月17日〜平成23年5月25日
  (台数)245

・ (型式)SKG-FSR90S2
  (車台番号)FSR90-7001170〜FSR90-7001397
  (製作時期)平成22年8月19日〜平成23年5月24日
  (台数)40

・ (型式)LKG-FTR90S2およびLKG-FTR90T2  
  (車台番号)FTR90-7000011〜FTR90-7000614
  (製作時期)平成22年6月17日〜平成23年5月28日日
  (台数)601

◆不具合の部位(部品名):原動機(一酸化炭素等発散防止装置)


<いすゞ自動車の発表>
この度は大変ご迷惑をおかけいたしましたことを、心よりお詫び申し上げます。対象車両をお持ちのお客様には、販売会社よりダイレクトメールまたは直接訪問にてご案内差し上げますので、担当販売会社にご連絡いただき、お早めに修理(無料)をお受け頂きますようお願い申し上げます。

1、不具合の状況 平成22年排出ガス規制対応の中型トラックにおいて、エンジン制御プログラムの影響により、運転操作によっては、窒素酸化物(NOx)の排出値が悪化するおそれがある。

2、改善の内容 全車両、暫定対策として一酸化炭素等発散防止装置に係るエンジン制御ユニットの制御プログラムを書き換える。なお、制御プログラムの書き換えについては、準備ができ次第、速やかに実施する。
また、暫定対策により、粒子状物質除去装置(DPD)の再生を促す警告が頻繁に点灯する等のおそれがあるため、エンジン本体を含めた恒久対策を検討し、対策が決定次第、改めて措置を実施する。