横浜ゴム(株)では、今冬より大型トラック・バスの冬タイヤ及び、リトレッド事業を積極的に展開していくという。手始めに、小型トラック・バス用リトレッドタイヤで、耐摩耗性重視型リブタイヤ「LT151R(エルティー・イチゴーイチアール)」と氷雪上性能重視型スタッドレスタイヤ「iceGUARD iG91(アイスガード・アイジーキュウイチ)」を2015年10月より発売した。

 

今回の発売サイズは205/85R16 117/115Lと195/85R16 114/112Lの2サイズで今後順次サイズ拡大を図る予定である。

 

また、大型トラック用の冬タイヤの主力商品として、従来モデルより5%氷雪性能を向上させたZEN 903ZWと、総合性能を追求し転がり抵抗を25%低減したZEN 902ZEの2タイプに注力していくとのこと。ZEN 902ZEにおいては、輸送事業者のニーズである安全性に加え、ロングライフと省燃費の性能向上を実現しており、従来モデルに比較して、耐摩耗性は28%UP、転がり抵抗は25%低減を達成している。

横浜ゴムにおける社内評価では、転がり抵抗の25%低減は、走行燃費において約10%の改善効果を得ることができたという。また、耐摩耗性の向上は年間通じて使用可能とすることで、履きつぶすという発想なので、タイヤ交換の費用と手間を省き、経費削減に寄与する。

 

― リトレッドも含めたトータルパッケージプランを推進

さらに横浜ゴムでは、タイヤのロングライフ化で履きつぶすという考え方の一方で、独自のエコメソッドと呼ばれる、リトレッドも含めたトータルパッケージプランを推進している。運送事業者の業務形態や使用機材に合わせて、プランを選択することができる。横浜ゴムの試算によると、リトレッドによる資源の再利用により、資源を68%、CO2を約60%の削減が可能で、コスト低減効果も期待できる。なおリトレッド工場は、国内4か所を整備しており、約600店舗のサービスショップによって、サービスの提供を行っている。

 

運送事業にとって欠かすことができない、安全、環境、経済性を優れた商品とサービスでフルサポートするシステムである。とりわけ、横浜ゴムのユニークなサービスとして、HITESと呼ばれるタイヤ内圧とタイヤ内空気温度のモニタリングシステムである。決められた圧力値や温度に異常が生じた場合、例えば、ブレーキトラブルで、内圧と温度が上昇した時などは、アラームで運転者に事故や故障に至る前に通知するシステムである。

 

日常の点検整備を怠れば、タイヤのコンディションが劣化し、リトレッド加工が不可能になり、かえって経費の増大を招きかねない。そうした状況を防ぐためにも、横浜ゴムの推奨するトータルパッケージプランを導入してもらいたいとのことであった。


横浜ゴム株式会社 会社紹介

商号
横浜ゴム株式会社
http://www.yokohamatire.jp/yrc/japan/
創立
大正6年(1917年)10月13日
資本金
389億9百万円(2014年12月末現在)
本社
〒105-8685 東京都港区新橋5丁目36番11号